出雲市大社町「阿国塔」:歌舞伎の始祖・出雲阿国を顕彰する聖地を巡る

島根県出雲市大社町、神々が集う出雲大社のほど近くに、日本の伝統芸能「歌舞伎」の創始者として知られる「出雲阿国(いずものおくに)」をたたえる「阿国塔(おくにとう)」がそびえ立っています。

稲佐の浜へと続く道のりの途中にある奉納山(ほうのうざん)に建立されたこの塔は、歌舞伎の歴史に深く刻まれた阿国の功績を今に伝えています。

歌舞伎の聖地、奉納山に佇む「阿国塔」

出雲大社から西へ、風光明媚な稲佐の浜を目指す山根通りを進むと、静かに佇む奉納山の入口が見えてきます。

ここには「出雲阿国終焉地の碑」が建ち、阿国ゆかりの地であることを教えてくれます。

阿国塔01

↓ ↓ ↓また、奉納山の入口付近には「歌舞伎の始祖 出雲於國の塔」と刻まれた石碑もあります。

阿国塔00

そして、奉納山の右側の階段を上がると、豊かな緑に包まれた中腹に、ひときわ目を引く美しい「阿国塔」が姿を現します。

出雲阿国の塔1-20220618

この「阿国塔」は、1936年(昭和11年)に歌舞伎界の名門として知られる中村家や市川家、さらには当時の名女優・水谷八重子など 当時の名優たちの寄付により、出雲阿国ゆかりの大社町中村に建てられました。

石柱には、中村歌右衛門や片岡仁左衛門といった著名な歌舞伎役者や女優など 総勢58人の名前が刻まれ、その歴史と重みを物語っています。

現在の「阿国塔」は、1968年(昭和43年)に再建されたものです。

塔の右側には、出雲阿国の肖像が描かれており、訪れる人々に歌舞伎の源流を感じさせてくれます。

出雲阿国の塔2-20220618

 

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「阿国塔」へのアクセスと周辺のゆかりの地

出雲大社や稲佐の浜を訪れる際は、ぜひ「阿国塔」にも足を延ばしてみてください。

歴史と芸能の息吹を感じられるこの場所は、旅の記憶に深く刻まれることでしょう。

「阿国塔」の近くには、出雲阿国にまつわるさらに深い歴史に触れることができる場所が点在しています。

阿国の道-周辺案内板-20220811

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(阿国の道・周辺案内板)

阿国塔 関連情報

出雲阿国が日本の芸能史に果たした役割を肌で感じられる「阿国塔」。

この歴史的な場所を訪れ、歌舞伎の原点に触れる旅をお楽しみください。