「だんだん」だけじゃもったいない!出雲旅行が10倍楽しくなる「愛され方言」入門

縁結びトラベラー・ミサト

この記事の著者:縁結びトラベラー・ミサト

出雲に通い詰めて10年。地元のおばあちゃんと銭湯で仲良くなり、実家に招かれるほどのコミュニケーション力を持つ。「ガイドブックに載らない出雲」を発信中。

 

ガイドブックを眺めながら、「現地の人と仲良くなれたらいいな」とワクワクしつつ、心のどこかで「言葉が通じなかったらどうしよう」「方言なんて使ったら笑われるかな」と不安になっていませんか?

初めて出雲に行った時、バス停のおばあちゃんに話しかけられて、ちんぷんかんぷんだった私(笑)。

でも、勇気を出して「だんだん(ありがとう)」と言ってみたら、おばあちゃんの顔がパッと花咲くような笑顔になったんです。

その瞬間、ただの観光客から「出雲の友達」になれた気がしました。

大丈夫です。出雲の人はとっても「おんぼら(穏やか)」で親切。

そして、旅行者がたった一言、方言を使ってくれるだけで、驚くほど喜んでくれるんです。

この記事では、出雲に通い詰めた私が発見した、地元の人と一瞬で距離が縮まる「魔法の言葉」と、飲み会のネタにもなる「ズーズー弁の謎」をご紹介します。


なぜ島根で東北弁?「西のズーズー弁」のミステリー

まず、出雲弁の最大の特徴であり、最大の謎についてお話ししましょう。

出雲弁を聞いたことがある人は、「あれ? 東北の人?」と思ったことがあるかもしれません。

実は、出雲弁(雲伯方言)と東北弁(ズーズー弁)は、発音が驚くほど似ているのです。

具体的には、「イ」と「エ」、「ウ」と「オ」の発音が混ざってしまう現象(中舌母音化)が共通しています。

例えば、「寿司(すし)」が「スス」に聞こえたり、「息(いき)」が「エキ」に聞こえたりします。

ズーズー弁分布図

なぜ、こんなに離れた場所で同じような言葉が話されているのでしょうか?

これには諸説ありますが、一説には「日本海を通じた古代の交流」があったと言われています。

かつて日本海は、人や文化が行き交う「海の道」でした。

出雲弁は、その古い時代の言葉の形が、タイムカプセルのように残っているのかもしれません。

現地で「東北の方ですか?」と聞かれたら、「実は出雲弁って、西のズーズー弁って呼ばれてるらしいですね!」と返してみてください。

きっと、「よう知っとるねぇ!」と話が弾むはずです。


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旅行者が使うと喜ばれる!魔法の挨拶「ばんじまして」

「だんだん(ありがとう)」は有名ですが、実はもっと強力な、旅行者が使うと地元の人に驚かれ、喜ばれる「魔法の挨拶」があります。

それは、「ばんじまして」です。

「こんばんは」という意味ですが、単なる夜の挨拶ではありません。

「夕方になり、一日のお勤めご苦労様でした」という、相手への労いと敬意が込められた美しい言葉です。

どんな時に使うの?

  • 夕方、宿にチェックインして女将さんに会った時
  • 夕暮れ時、散歩中にお店の人と目が合った時
  • 居酒屋に入って、大将に声をかける時

私が初めて旅館で「ばんじまして」と言った時、女将さんが「あら! お客さん、出雲の人かと思ったわ〜!」と目を丸くして、そこから美味しいお店をたくさん教えてくれました。

「ばんじまして」は、旅行者が使うと「地元へのリスペクト」が最も伝わる言葉です。

夕方の出雲で、ぜひ勇気を出して使ってみてください。その一言が、素敵なご縁の始まりになりますよ。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: イントネーションは気にせず、笑顔でハッキリと言いましょう。

なぜなら、地元の方は旅行者が完璧な方言を話すことなんて期待していないからです。「使おうとしてくれている気持ち」そのものが嬉しいのです。恥ずかしがらずに堂々と言うのが、愛されるコツですよ。


会話が弾む相槌テクニック。「そげ・どげ・あげ」を使いこなせ

地元のおじいちゃんおばあちゃんの話は、正直なところ、早口で聞き取れないこともあります(笑)。
そんな時、会話を止めずに「楽しく聞いていますよ」と伝えるための、魔法の相槌テクニックがあります。

それが、「そげ(そう)」です。

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意味が分からなくても「そげそげ」でOK!

「そげ」は、会話の潤滑油となる最強の相槌です。
相手が何か言ったら、笑顔で「そげそげ(そうそう!)」や「そげですか〜(そうなんですか〜)」と返すだけで、会話のリズムが生まれます。

さらに、以下の3つをセットで覚えておくと完璧です。

  • そげ(そう): 肯定、共感。「そげそげ!」
  • どげ(どう): 疑問。「どげですか?(どうですか?)」
  • あげ(あんな): 指示。「あげなこと(あんなこと)」

意味が完全に分からなくても、「そげですか〜」と相槌を打っているだけで、相手は「話を聞いてくれている」と安心し、どんどん心を開いてくれます。

言葉のキャッチボールを楽しむつもりで、使ってみてください。


【シーン別】お店や宿ですぐ使える!厳選フレーズ集

最後に、旅の様々なシーンですぐに使える、厳選フレーズをまとめました。
スマホに保存して、いざという時にチラッと見て使ってみてください。

📊 旅の指差し会話帳
出雲旅行ですぐ使える!愛され方言リスト

標準語 出雲弁 使用シーン 発音のコツ・ニュアンス
ありがとう だんだん お店を出る時、親切にされた時 「だ」にアクセント。「だんだんね〜」と言うと優しい響きに。
こんばんは ばんじまして 夕方、宿やお店に入った時 夕暮れ時の魔法の挨拶。心を込めてゆっくりと。
さようなら ご縁がありましたら 別れ際、旅の出会いに感謝して 出雲ならではの別れの言葉。再会を願う気持ちを込めて。
たくさん えっと お土産を選ぶ時、料理を見た時 「えっとあるねぇ(たくさんあるねぇ)」と驚く時に。
すごい まげに 絶景を見た時、美味しい時 「まげに綺麗!(すごく綺麗!)」と感動を伝える時に。
ゆっくり おんぼら 温泉やカフェでくつろぐ時 「おんぼらと(ゆっくりと)しました」と言うと、旅の満足感が伝わる。

まとめ:言葉は「ご縁」を結ぶパスポート。恥ずかしがらずに使ってみて

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

「私にも使えそう!」と思っていただけたでしょうか?

出雲弁は、単なる言葉ではありません。

旅行者であるあなたと、地元の人をつなぐ「ご縁」を結ぶパスポートです。

完璧じゃなくていいんです。イントネーションが違っても構いません。

あなたが一生懸命「ばんじまして」と言ってくれた、その気持ちだけで、出雲の人はとっても嬉しいんです。

次の出雲旅行では、ぜひ「だんだん」や「ばんじまして」を口にしてみてください。

その一言が、ガイドブックには載っていない、あなただけの素敵な旅の思い出を作ってくれるはずです。

「はぁ?」は怒ってないし、「~だわ」はオネエじゃない。彼氏の出雲弁が愛おしくなる翻訳ガイド


参考文献