【決定版】日本の神社の格式ランキング!「なぜ格式が高い?」を徹底解説

日本には八百万(やおよろず)の神々が宿るとされ、全国には大小合わせて約8万以上もの神社が存在します。

その中でも「格式が高い」と称される神社は、単なる観光地や参拝スポットを超え、日本文化の根幹に関わる存在です。

では、「格式」とは一体何を意味するのでしょうか?
また、具体的にどの神社が格式高いとされるのでしょうか?

この記事では、神社の「格式」が何を意味するのかを歴史的背景から紐解き、一般的に格式が高いとされる日本の神社を10社、ランキング形式(順不同)で徹底解説します。

あなたの神社巡りが、より一層奥深いものになること間違いなしです!


神社の「格式」ってなに?歴史から紐解くその意味

神社の「格式」とは、単に規模が大きいことや、参拝者が多いことだけを指すのではありません。

神社における格式は、以下のような複数の要素によって総合的に決められてきました。

  • 歴史的な由緒:古代から神話や歴史に深く関わってきたかどうか
  • 皇室や朝廷からの崇敬:国家とのつながりの強さ
  • 祀られている神の性格や役割:日本全体を護る神なのか、地域の守護神なのか
  • 祭祀や儀礼の重要性:国家的行事や祭礼にどのように関わってきたか

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官国幣社制度とは?

特に明治時代から第二次世界大戦終結までの間は、官国幣社制度という明確な社格制度が存在していました。

これは、国家が特定の神社を「官幣社(かんぺいしゃ)」や「国幣社(こくへいしゃ)」として定め、祭祀費用などを支援する制度です。

  • 官幣社:国家が直接祭祀を行い、朝廷・皇室にゆかりの深い神社
  • 国幣社:国として重要な神社だが、官幣社に次ぐ位置付け
  • 官幣大社・国幣大社:その中でも最高の社格

この制度の中で、最も高い格式とされたのが官幣大社(かんぺいたいしゃ)でした。

この制度によって、神社の格式は明確に序列化されました。

戦後に制度自体は廃止されましたが、当時の官幣大社や、現在も特別な存在として位置づけられる別表神社(べっぴょうじんじゃ)に列せられている神社は、今もなお、日本を代表する重要な神社として認識されています。

現在の「別表神社」とは?

制度廃止後も、伊勢神宮を筆頭に「別表神社(べっぴょうじんじゃ)」と呼ばれる、特に崇敬の篤い神社が神社本庁によって定められています。

これらは今も「格式高い神社」として、参拝者や研究者の間で特別な存在とされています。


訪れるべき!日本の格式高い神社10選(順不同)

それでは、日本の歴史と信仰の中心を担ってきた、特に格式が高いとされる神社を10社ご紹介します。

それぞれの神社が持つ「格式の理由」にも注目してください。

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1. 伊勢神宮(いせじんぐう)- 三重県

●格式の理由:日本の総氏神である天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祀る、日本で最も尊いとされる神社です。

天皇家の祖神でもあり、古くから皇室からの崇敬が最も篤い場所です。
「神宮」の称号を持つのは伊勢神宮のみであり、他の神社とは一線を画します。

20年に一度行われる式年遷宮は、1300年以上続く伝統で、日本文化を語る上で欠かせない儀式です。

初めてのお伊勢参り!伊勢神宮の参拝法完全ガイド

2. 出雲大社(いずもおおやしろ)- 島根県

●格式の理由:大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)を祀り、縁結びの神として全国的に信仰を集めます。

『古事記』や『日本書紀』にも登場する神話の舞台であり、伊勢神宮と並び称されるほどの古い歴史を持ちます。

旧暦10月には全国の神々が集まる「神在月(かみありづき)」の行事が行われ、日本神話を肌で感じられる神社です。

→ 出雲大社ってどんな神社なの?

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→ 出雲大社は何の神様?

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3. 石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)- 京都府

●格式の理由: 厄除開運の神として信仰される八幡大神(はちまんおおかみ)を祀ります。

平安時代には伊勢神宮に次ぐ「国家鎮護の神」として朝廷から篤く崇敬され、源氏の氏神としても崇められました。

九州の宇佐神宮、大分の筥崎宮と並ぶ日本三大八幡宮の一つです。

4. 賀茂別雷神社(上賀茂神社)および 賀茂御祖神社(下鴨神社)- 京都府

●格式の理由: 京都最古級の神社であり、共に世界遺産に登録されています。

平安京遷都以前からこの地の守護神として信仰され、朝廷からの崇敬も非常に篤かった歴史があります。

京都三大祭の一つである葵祭は、その優雅な行列が全国的に知られています。

5. 鹿島神宮(かしまじんぐう)- 茨城県

●格式の理由: 武道の神として信仰される武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)を祀ります。

『日本書紀』に登場する神武東征や国譲りの神話に深く関わり、皇室からの崇敬も篤かった古社です。

千葉県の香取神宮、茨城県の息栖神社とともに東国三社の一角を占めます。

6. 香取神宮(かとりじんぐう)- 千葉県

●格式の理由: 経津主大神(ふつぬしのおおかみ)を祀り、武道の神として信仰されます。

鹿島神宮と同様に皇室からの崇敬が篤く、東国三社の一つとして、その歴史的価値は非常に高いです。

7. 宗像大社(むなかたたいしゃ)- 福岡県

●格式の理由: 宗像三女神を祀り、古くから海上交通の安全を司る神として信仰されてきました。

特に、神が宿るとされる沖ノ島世界遺産に登録されており、その独自の信仰の形態は国際的にも高く評価されています。

8. 春日大社(かすがたいしゃ)- 奈良県

●格式の理由: 奈良時代に藤原氏の氏神として創建され、日本の神々を祀るだけでなく、仏教とも結びつき、独自の文化を育んできました。

広大な境内には多くの国宝や重要文化財があり、世界遺産にも登録されている歴史的・文化的に非常に価値の高い神社です。

9. 厳島神社(いつくしまじんじゃ)- 広島県

●格式の理由: 宗像三女神を祀り、海上に浮かぶ美しい社殿が特徴的な世界遺産です。

平清盛によって現在の社殿が造営され、その唯一無二の景観は日本三景の一つにも数えられ、国内外から多くの観光客が訪れます。

10. 熱田神宮(あつたじんぐう)- 愛知県

●格式の理由: 三種の神器の一つである草薙剣(くさなぎのつるぎ)を御神体とする神社です。

日本武尊(やまとたけるのみこと)の神話にも登場し、古くから皇室からの崇敬が篤い神社として、その重要性は計り知れません。


まとめ:格式を知れば、神社の魅力がもっと深まる!

ご紹介した神社は、日本の歴史、文化、そして私たちの信仰に深く根ざした特別な存在です。

これらの神社がなぜ「格式が高い」とされているのかを知ることで、それぞれの神社の持つ意味合いや、参拝する際の心持ちも変わってくるはずです。

ぜひ、これらの格式高い神社を訪れ、その神聖な空気を感じ、日本の奥深い歴史と文化に触れてみてください。