出雲大社の「ムスビの御神像」の由来とは?

出雲大社の境内には、多くの神像や石像が点在していますが、特に注目すべきは「ムスビの神像」です。

出雲大社の「ムスビの御神像」の由来とは一体何でしょうか?

ムスビの御神像(ごしんぞう)

「ムスビの御神像(ごしんぞう)」は、「結び」や「縁」を象徴する神を表しており、多くの参拝者がその力を求めて訪れます。

「ムスビ」とは、人や物事を結びつける神聖な力を持つとされ、恋人や夫婦、家族、友人などの様々な関係を築く背景にはこの「ムスビ」の力が働いていると言われています。

ムスビの神像の前には、この「結びつき」を願う人々が訪れ、祈りを捧げています。

ムスビの御神像_20231223

神像の姿は力強くも優美で、その姿を目にするだけで心が安らぐと言われています。

特に縁結びや結婚を控えたカップルや家族の絆を深めたいと願う家族連れなどが、この神像の前で手を合わせ、深く祈りを捧げる姿が見られます。

また、ムスビの神像の周囲には特別なお守りや絵馬もあり、参拝者はこれらを通じて自分の願いを神に伝えることができます。

出雲大社を訪れた際には、このムスビの神像を訪れ、その神聖な力を感じながら、人生の「結びつき」を深める手助けを求めてみてはいかがでしょうか。

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「ムスビの御神像」の由来とは?

「ムスビの御神像」は、出雲大社の銅鳥居の手前右側に位置するブロンズ像で、1986年(昭和61年)に寄贈されました。

この像は、両手を広げて天に向かって掲げ、その手の前に「幸魂(さきみたま)」と「奇魂(くしみたま)」と呼ばれる魂が現れる場面を表現しています。

「ムスビの御神像」と大国主神の関係

「ムスビの御神像」と出雲大社で祀られている「大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)」との関係については、日本最古の歴史書「古事記」に記されたエピソードが基となっています。

この物語は、大国主大神がまだ神様におなりになる前の修行時代の出来事を描いています。

ある日、大国主大神の前に、日本海の荒波を越えて「幸魂(さきみたま)」と「奇魂(くしみたま)」という魂たちが現れました。

この「幸魂奇魂(さきみたまくしみたま)」から「おかげ」を受け取り、神としての力を身につけ 縁結びの神「ムスビの大神」として崇められるようになりました。

「ムスビの御神像」は、海の神から「幸魂奇魂(さきみたまくしみたま)」を受け取っているシーンになります。

つまり、「ムスビの大神」とは、神としての大国主大神の別名なのです。