全国の神々が集まられる神在月(旧暦の10月)において、最後に立ち寄られる神社とお聞きし、はじめて「万九千神社」に行きました。
境内にはたくさんの「ねずみの石像」があり、大きな絵馬には神宴(なおらい) の姿が描かれています。
とても不思議に感じる神社ですので、気になる御朱印やお守りなどとあわせ、参拝に役立つ情報をまとめましたので観光のご参考まで。
万九千神社の読み方は?
出雲市斐川町にある「万九千神社」は 出雲市中心地から近く、旧国道9号線の斐伊川を渡り北側にあります。
万九千神社の読み方は「まんくせん じんじゃ」です。
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万九千神社には何故境内に「ねずみの石像」が?
境内の至る所に「ねずみの石像」が設置されています。
ネズミの由来は、古事記によると大国主大神(おおくにぬしのおおかみ) は、須佐之男命(すさのおうのみこと) に野原で火難の試練を与えられました。
その火難試練のとき、大国主大神はネズミに命を救われたと、記されています。
出雲大社は「ウサギの石像」、万九千神社では「ネズミの石像」を奉納されています。
「ネズミの石像」のなかには、神宴を催し盃を交わしている石像もありますよ。
是非、探ししてみて携帯の待ち受けにしてくださいませ。
※ 盃を交わしている「ネズミの石像」は、社務所近くの絵馬結び所の近くにあります。
万九千神社での神宴とは?
※拝殿横にある「巨大絵馬」。
旧暦の10月・出雲の地方では神在月(かみありづき) といわれ、全国から神々が出雲の地にお集まりになります。
その期間、出雲大社では、神在祭(かみありさい)・神議り(かみはかり) など、様々な神事が執り行われます。
そして、出雲大社で神在祭を終えた神々は、最後に万九千神社に立ち寄られ、神議りの締め括りと神宴を催され、その後、諸国へとお旅立ちになられます。
この神宴(直会) を「なおらい」といい、お旅立ち(神等去出)のことを「からさで」といわれます。
そのため、万九千神社では「なおらい・からさで」の社と伝えられています。
万九千神社 御祭神
万九千神社の御祭神は、櫛御気野命(くしみけぬのみこと) ・大穴牟遅命(おおなむちのみこと) ・少彦名命(すくなびこなのみこと)。
そして、国内すべての神々「八百萬神(やおよろずのかみ)」です。
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櫛御気野命
熊野大社(松江市八雲町)の主祭神でもあり、食物の神として農業などの生産を司られてます。
そして、須佐之男命(すさのおのみこと) と考える説もあります。
少彦名命
大国主神(おおくにぬしのかみ) と協力して、国土の開拓と国作りを果たされた神。
農耕をはじめ、酒造り、医薬、温泉などを司られてます。
大穴牟遅命
出雲大社の主祭神であり、縁結びなどを司られてます。
大国主神(おおくにぬしのかみ)です。
万九千神社 ご利益
ご利益では、縁結び・病気平癒、諸会議・宴会の成就、飲食業の繁盛、旅行安全、旅行業の繁盛など。
そして、起業、就職、転職、進学などの人生の岐路。
万九千神社 参拝方法・参拝作法
参拝方法は、一般的な作法とおなじ 「 二拝 二拍手 一礼 」です。
万九千神社 境内のご紹介
鳥居
万九千神社の鳥居の左右には「万九千神社」と「立虫神社」、それぞれの石柱があります。
そして、正面にみえる拝殿は、「立虫神社」の拝殿になります。
実は、万九千神社の境内には、立虫神社(たちむしじんじゃ)があります。
立虫神社の拝殿
立虫神社は、地元の氏神さま・鎮守さまとして、出雲市斐川町併川地区(神立・千家)に住まれる方々から、親しみ深い信仰が寄せられるお宮です。
古くは、斐伊川の中洲に鎮座されていました。
1670年・江戸時代前期(寛文10年) の洪水により、現在の「万九千神社」境内に遷されたそうです。
御祭神は、五十猛命(いそたけるのみこと)、樹木の女神の「大屋津姫命(おおやつひめ)」と「抓津姫命(つまつひめ)」の三神。
素戔嗚尊(すさのおのみこと)の子で、3兄妹が祀られています。
立虫神社の本殿
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そして、立虫神社・拝殿の後ろには「御本殿」があります。
立虫神社の御祭神
立虫神社の御祭神は、五十猛命(いそたけるのみこと)・大屋津姫命(おおやつひめ)・抓津姫命(つまつひめ)が祀られています。
五十猛命は、日本神話に登場する神・素戔嗚尊(すさのおのみこと)の子です。
そして、大屋津姫命・抓津姫命は樹木の女神・五十猛命の妹になります。
五十猛命・大屋津姫命・抓津姫命は、素戔嗚尊の命により全国の山々に木種を撒かれたそうです。
万九千神社 拝殿
立虫神社・拝殿の右側に「万九千神社」の拝殿があります。
御祭神は、櫛御気野命(くしみけぬのみこと)・大穴牟遅命(おおなむちのみこと)・少彦名命(すくなびこなのみこと)の三神。
そして、国内すべての神々「八百萬神(やおよろずのかみ)」が祀られています。
御霊代(万九千神社の御神体)
万九千神社では、御本殿はございません。
拝殿の裏側には、玉垣で囲まれた磐境神籬(神霊祭祀の施設)があります。
そのなかに、御霊代(御神体)が祀られています。
遥拝所
万九千神社の境内には「出雲大社・遥拝所」があります。
この斎庭から西北西の方向、約10kmに出雲大社があり、感謝と祈りの真心を込めてご拝礼ください。
参集殿(社務所)
立虫神社・拝殿の左側には「参集殿(社務所)」があります。
参集殿(社務所)では御祈祷の受付をはじめ、各種のお札・御幣・お守りなど、様々な授与品をお授けしていただけます。
万九千神社「御朱印」!
万九千神社の御朱印は「万九千神社の御朱印」と「立虫神社の御朱印」の2種類になります。
万九千神社の御朱印
「万九千神社」の御朱印は、右上に「奉拝」の文字。
中央には「万九千社」の文字と、「万」と刻字された赤い朱印が押されてます。
そして、左に「参拝日」を墨書きされています。
「万」の文字とデザインされた刻字を拝見すると、神在祭での重要な役割をもつ社として、重みを感じます。
私は、令和四年七月二十二日(参拝日)にお授けいただきました。
値段(初穂料)
値段は300円(初穂料)です。
受付場所
受付は、境内の社務所にて授与いただけます。
立虫神社の御朱印
「立虫神社」の御朱印は、右上には、万九千神社のご朱印と同じく「奉拝」の文字。
中央には「立虫神社」と刻字された赤い朱印が押されてます。
そして、左に「参拝日」を墨書きされています。
シンプルな御朱印ですが、「立虫神社」と刻字された朱印を拝見しますと、とても優しい雰囲気がします。
「立虫神社」は、地域の方々から親しみ深い信仰を寄せられる、その証に感じています。
値段(初穂料)
値段は300円(初穂料)です。
受付場所
受付は、境内の社務所にて授与いただけます。
万九千神社の「お守り」!
万九千神社の「お守り」は、御守・子どもまもり・結び守・開運・厄除・安産・学業・病気平癒・延命長寿・交通安全・商業繁栄 など。
「肌守り」をはじめ、「旅立ち御守り」「なほらい御守り」など、様々なお守りがあります。
詳しい情報は 「万九千神社」公式ホームページをご確認くださいませ。
万九千神社 なおらいの「絵馬」!
万九千神社の拝殿前にある巨大絵馬と、おなじデザインの絵馬です。
とても楽しげ!ですね。
値段は 600円(初穂料)
境内の社務所にて授けていただけます。
万九千神社 神在みくじ
万九千神社「神在みくじ」とは、ご参集の八百万神の御神前で、明年の吉兆を神占いする特別祈願です。
「神在みくじ」に、お申し込みの方には、御神殿に昇殿しての玉串拝礼がございます。
一般的なおみくじとは違い、神々からのお答えを神職の方が「神在みくじ」に記し、授与いただけます。
その他の授与品としては、「御祈祷札」と「からさでの梅酒 (神在祭限定の御酒)」を授けていただけます。
2022年(令和4年) 神在みくじ
齋行期間は、2022年 10月25日(火) ~ 11月20日(日) までです。
万九千神社 駐車場
万九千神社の駐車場は、自家用車(約100台)・大型バス(約10台) の駐車ができます。
鳥居前の駐車場と、東側にも専用駐車場があります。
鳥居前の駐車場
鳥居前にあり、とても便利です。
東側専用駐車場
整備・舗装されていて、きれいな駐車場です。
アクセス
境内図のご案内や、交通アクセスは、万九千神社の公式ホームページをご確認くださいませ。
万九千神社 まとめ
旧暦の10月、神在月において、出雲大社と「万九千神社」は深い関係にありました。
八百万の神々は、出雲大社での神在祭・神議りなどの一連の神事を終えた後「万九千神社」にて神議りの締め括りと、神宴(なおらい) を催され、その後、諸国へとお旅立ち(からさで) になられます。
そのため「万九千神社」は、「なおらい からさで」の社として有名な神社です。
境内にはたくさんの「ねずみの石像」が奉納されており、なかには「なおらい」チューの「ねずみの石像」もあります。
スマートフォンなどで待ち受けにすると、ご利益がありそうですよ。
御朱印は2種類、「万九千神社の御朱印」と「立虫神社の御朱印」を授けていただけます。
お守りは、御守・子どもまもり・結び守をはじめ、幅広くお守りがあります。
そして「旅立ち御守り」「なほらい御守り」は、万九千神社の特別なお守りに感じます。
「万九千神社」は、出雲市中心地から近くですので、「なおらい からさで」の社を体感してください。
是非、よろしくお願いします。
その他情報
住所:島根県出雲市斐川町併川258
電話番号:0853-72-9412
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