出雲大社の参拝に訪れる方にぜひ立ち寄っていただきたいのが、稲佐の浜近くに佇む「上宮(かみのみや)」「下宮(しものみや)」です。
この場所は、全国の八百万(やおよろず)の神々が一堂に会する神聖な空間とされています。
稲佐の浜とは?神々が訪れる神迎えの舞台
出雲大社から西へ約1km、日本海に面した稲佐の浜は、「日本の渚100選」にも選ばれた絶景スポット。
この美しい浜辺は、出雲神話の舞台としても知られ、特に旧暦10月10日には「神迎え神事」が行われ、全国から神々を迎えます。
全国的には「神無月(かんなづき)」と呼ばれる10月ですが、出雲地方では「神在月(かみありづき)」。
この時期、八百万の神々が出雲に集結し、重要な会議「神議り(かむはかり)」を行うと伝えられています。
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上宮・下宮へのアクセスと場所
上宮・下宮は、稲佐の浜近くの住宅街に位置しています。
稲佐の浜の信号交差点から東に向かい、最初の角を左へ、さらに次の角を右に曲がると約50mで「下宮」、さらに進むと「上宮」が現れます。
(出典:GoogleMAP)
下宮(しものみや) 下の宮・下之宮
「下宮」は上の宮にくらべ小さな社になりますが、下宮には 天照大御神(あまてらすおおみかみ)が祀られています。
伊勢神宮の主祭神である天照大御神は、素戔嗚尊の姉であり、日本神話における皇祖神としても知られます。
上宮(かみのみや) 上の宮・上之宮
上宮では、出雲大社の摂社として素戔嗚尊(すさのおのみこと)と共に、全国から集まった八百万の神々が祀られています。
静かな空気に包まれたこの社は、格式高い佇まいと深い信仰の場として今も多くの参拝者を迎えています。
普段はこのように扉が閉じられてますが、趣がある建物・社です。
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なぜ八百万の神々は上宮に集まるのか?
旧暦の10月10日・全国から神々が出雲に集い、翌日からの1週間、出雲大社にて様々な神事・祭典が執り行われます。
神在月に出雲を訪れる神々は、ただ出雲大社に滞在するだけではありません。
彼らは「神議り(かみはかり・かむはかり)」という重要な神事を行い、人々の縁結び、五穀豊穣、人生のご縁について話し合うと伝えられています。
この「神議り」の場として選ばれているのが「上宮」なのです。
つまり、上宮は単なる摂社ではなく、神々による意思決定の場、まさに“神会議”の中心とされています。
神議り後の神々の旅路:万九千神社へ
神議りを終えた神々は、出雲大社で行われる「神等去出祭(からさでさい)」を経て、出雲市斐川町にある「万九千神社(まんくせんじんじゃ)」へと向かいます。
そこで「なおらい(神宴)」を行い、全国それぞれの地へと帰っていくとされています。
まとめ:上宮・下宮は出雲神話の要所
- 稲佐の浜は神迎えの神聖な浜辺
- 上宮は八百万の神々が集まる神議りの舞台
- 下宮には天照大御神が祀られる
- 出雲大社参拝の際は、ぜひこの二社にも足を運んでみてください
出雲の地元・大社町に根差した視点からご紹介しました。
出雲大社の神秘を深く感じたい方は、上宮・下宮、そして稲佐の浜をぜひ訪れてみてください。
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